第五話 「ひまわり」
なべじんぐ ワールド
このカテゴリーは、なべの空想の世界であり、
フィクションであります。これを読んでなべは、おかしい などと思っていただけると 幸いです。
不定期の 更新となります。(ヾ(--;)ぉぃぉぃ いつもじゃねーか)
※今回に限り、想い出も取り混ぜさせていただく事を、ご了承ください。
(場所設定が、めんどくさい (゜゜;)エエッ)
お暇な時にでも ゆっくり お楽しみいただけると 幸いです。
第五話 「ひまわり」
鉛色の雲の切れ間から夏の太陽が見え隠れする頃の事である。
優(まさる)達は、自転車小旅行を、企んでいた。
「海にする?山にする?」
「海より、やっぱ山だよね」
「一日に、どの位走れるのかな~」
「10キロのペースで、8時間 80キロくらい?」
「サイクルスポーツ(※①)の記事だと100キロくらい走ってるよね」
(※① 自転車専門雑誌)
「ひぇ~100キロ」
「でも・・・・100キロだと 日光が 圏内になるね」
「日光か・・・・・小学校の修学旅行でいったわ」
「おれも」 黙ってうなずく
「難関は、いろは坂だな」
「うわぁ~あの坂登るのかよ」
「おれ、去年の修学旅行で、あそこでバスに酔っちゃってなぁ~」
「でも、それで、プラン練っておいて!!」
優は、うなずく
「ちなみに、何泊できる?」
「まだ・・・・母ちゃんに話してないけど」
「二泊三日じゃないと 無理だよ」
「それで・・・やってみようよ」
後日プランが出来上がった。
自宅から、日光市内で一泊民宿利用
日光市内から いろは坂を経て、湯の湖へ
湯の湖のキャンプ場で一泊
帰りは 一気に坂道を下って 自宅までのコース。
それで、本決まりになってしまった。
一日目・・・・
途中パンクが5回 予想を遥かに上回り 12時間掛けて 日光に到着
到達感と、翌日への希望もわいてきた。
二日目・・・
朝から暑い日であった。
旅館にお礼をいい 30分も走ると いろは坂の馬返しに着いた。
しばし休憩
いろは坂は、体力とかペースがあるから、自分のペースで登る事に決まっていた。
走り出すと、いきなり 汗が吹き出る。
ギアを、一段また一段 下げても下げても 坂道を登っていかない。
息は切れ 心臓は、飛び出しそうな勢いであった。
「きつい」 押そう・・・・優は、思った。
友人達は、もうすでに、後方見えなくなっている。
ところが、不思議な事に、自転車を降りて押しているほうが、もっときつい事を学んだ。
あえぎながら、※②ダンシングしながら、一漕ぎ一こぎ 登ったほうが楽であった。
(※②立ち漕ぎとも言う 体を左右に振りながらペダルに体重を乗せる)
やがて来る、頂上を夢見ながら 無心でペダルを回す作業に集中していた。
そこに、大型の観光バスが、幅寄せしてきた。
「な・・・・なんだよ!!」
バスは、20メートルくらい前方で止まり ドアが開いて、バスガイドさんが、降りてきた。
はぁはぁ と荒い息使いで横を通り抜けようとすると、
「乗っていかない?」
「すいません お気持ちだけで・・・・・・」
運転手の顔を見ると、乗ってけ と顎で合図してる。
「でも・・後ろに友達いますし、すいません」
「あら・・・友達もう 乗っているわよ」
そのとき、 バスの窓ガラスが開いて、「優~乗っちゃおうぜ~」
その日は、頂上で、景色は、見てない。
見られなかったが正解かもしれない。
どうやって帰ってきたかも、覚えていない。
悔しさと、汗と、強い日差しの 中一の夏であった。。。。。
ところが・・・・その一年後 メンバーを変えて、同じプランで、
この坂を目指すとは思っても見なかった。
一日目、やはり仲間は選ぶべきだ ペースが速い 8時間到着
自炊の楽しさを覚えたのもこの時だったかもしれない。
翌日に降り注ぐ 悪夢が近づいていた事を知る由も無かった。
二日目、目指す坂までは、同じく30分ほど、身支度を済ませ、
キャンプ場にお礼を言って、走り出す。
下り坂、ペダルをこぐ事も無く、恐ろしく早い。
ブレーキを掛けながら ゆっくり下ればよかった。
キャンプ場から20秒下っただろうか?
後ろを走っていた友人が 突然追突
友人は、その場で倒れこんだ
優は、そこから、10メートルほど走ってようやく止まった。
「大丈夫か?」
返事が無い
駆け上がって、顔を覗き込む、「大丈夫か?」
返事が無い そのうちに、ガタガタと震えだし「寒い」「寒い」の連呼
自分の自転車に戻り、さっき詰め込んだばかりの毛布を引っ張り出し
友人に掛ける
「どこか痛い所は有るか」無いわけは無い 派手に転んだから
「ここと・・・・・・この辺と・・・・・」
目が開いてない・・・・救急車呼ぼう・・・
今思えば、命あってよかったと思う。
先に下っていた友人が、「あまり遅いから・・・」と言いながら
登ってきた。
「どうしたの?」
「突っ込んできた」
ちょっと見ててと友人に、頼み自転車に戻る
「どうする?」
「救急車 呼んでくる」
無残に捻じ曲がった 泥除けを引きちぎり、自転車を確認する。
「走れそうだ」
さっきまで楽園であったキャンプ場に戻り、キャンプ場の
管理人さんに、事の次第を告げ
救急車を呼んでもらった。
市内の病院で、警察官の事情聴取を受けながら
花瓶にささった ひまわりを ぼーっと見ていた
骨折三箇所 打撲4箇所 の診断
「電話したよ、お母さんすぐ こっちに来るって」 友人が戻ってきた。
続ける友人「どうする? いろは坂?」
「やめよう」
「じゃおれ、電車で帰るわ、あいつのお母さん知ってるし会ってから帰るわ」
「そうか・・・頼むね・・・・・もうそろそろ出なきゃ 家まで帰れないから」
この日も、どこを、どう通って、帰ってきたか 覚えていない。
暑い暑い熱風の向かい風の中、ひまわり だけが ゆれていた事位しか思い出せない。
この日は、家に帰って 風呂に水を張って、ずっとずっと、もぐっていた。
暑くて辛かった訳ではない。
熱風・入道雲・ひまわり ある日の少年の記憶である。
第五話 「ひまわり」完
息子が、同じ年になって、色んな事にチャレンジして欲しいと思っていても、
彼は、野球一筋 まぁ^^それは、それで 良いことなんじゃないかな~
悔しさは、残さずにね^^ 一生懸命がんばりや
君の誕生日に これを贈る。
この坂に忘れてきた 落し物 拾って、がんばりたいと思います。

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